ほんのむし。

読んだ小説の紹介2割(ネタバレなし)、小説で動かされた心情と日常を8割で描く、平凡なブログ。

[読了]砕け散るところを見せてあげる

竹宮ゆゆこさんの『砕け散るところを見せてあげる』、読了しました。

 

手に取ったきっかけは

浅野いにおさんのイラスト表紙がインパクトがあったこと、

最後の一行で涙する、という帯が気になったこと、という至極単純な動機です。

 

最後の一行といえば、大好きなイニシエーション・ラブを彷彿とさせるから、そんな感じのを期待して読み始めました。

 

結果はというと、

イニシエーション・ラブまではいかないけど、あれ以来久しぶりに、読み終わった後に一気にもう一度読み返した、面白い作品でした。

 

ネタバレは書かないことにしているので、エッセンスだけメモ。

 

◎人を指す代名詞である、僕、母、父、私、の正体がわかると、最後の一行の感動の意味がわかる。

 

◎人を愛する、守り抜くということは、世代を越えて脈々と受け継がれること。

 

◎とてつもなく大きな壁があっても、心底愛されていることを実感すれば、心から笑えること。

 

◎ヒロインの、倉本玻璃(くらもとはり)という名前がとても美しい。

 

竹宮ゆゆこさんという作家さんには、本作ではじめて出会ったのですが、別の作品も読みたい!

この竹宮節、大好きです。

 

最後までドキドキしたい、そんな方にオススメです。

 

 

砕け散るところを見せてあげる (新潮文庫nex)

砕け散るところを見せてあげる (新潮文庫nex)

 

 

 

 

[食]胃疲れMAX。俺イタ最高。

◆前置き

久しぶりの投稿です。

最近面白い小説があったので、「記録したい」欲はあるのですが

怠惰になってます・・・週末書きます。

 

小説のことを主に書いているブログですが

小説と一緒くらい好きなのが「食」なんです!!

主にinstagramやRettyで管理しているのですが、ここで自由に書きたくて

趣旨を外れますが書き連ねて行こうかな~と。

 

◆本題

タイトルの通り、27年間生きてきた人生ではじめて「胃疲れ」を感じています。

今までどれだけバカ食いしても問題なかったのに、

やっぱり歳とるんだなーと、、、

 

なんでこんなになったかと、摂取した食事について人生で初めて振り返ってみると・・

(思うがままに食べてきたので、連続的に振り返ることはありませんでした。)

 

土曜日:朝 パン・コーヒー

    昼 お寿司

    夜 焼肉(←あぶら満載)

日曜日:朝 おにぎり・お味噌汁(←一休み)

    昼 お寿司(←また寿司かいw)

    夜 インドカレー・ナン(←ここで兆しあり)

月曜日:朝 パン・コーヒー

    昼 焼肉弁当(←ここで痛恨のミス)

    夜 ピッツァ、パスタ、牛フィレ、フォアグラ・・・(MAX!)

火曜日:朝 (胃痛)

 

なんという食生活・・昼・夜の外食率100%。

なぜ夜に俺イタに行くのわかっていて、昼に焼肉弁当食ったんや・・・

だから今日のランチはおかゆにしようと心に決めています。

 

ところで昨晩いった初・俺イタ!

どの料理にも「うまっ!」が出すぎて、もうこの後1年くらいは言わないんじゃないかと思います。

 

【匠の極み ロッシーニ(限定10食)】

まじ悶絶・・。牛フィレ・フォアグラ・ポテトが3段重ね!!

歯いりません。超絶にやわらかい・・。マッシュポテトふわっふわ。

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【ピッツァ ビスマルク

たまごとろとろ、ハムじゅーしー。半熟卵たまりませんなぁ

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ペスカトーレ

このエビの大きさ!ムール貝もイカも美味!インパクト大!!!

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【俺のカタラーナ】

これは普通にうまい。ちょっと凍ってて、表面をバーナーでじゅーっとしているのでカラメルがカリッと。

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実は写真に撮り忘れたけど、ウニ・キャビア・あわびのジュレも最高に美味しくて、

こんなに高級食材を2時間の間に口に入れたのは初めてで

そりゃ胃疲れMAXになるわ・・という贅沢な夜。

 

胃疲れしたけどもう心は大満足です。

 

◆まとめ

27歳になってまだまだ「初めて」の体験があって、わくわくの毎日。

いろんな初めてを経験したい。

小説もそういう意味ではいつも「初めて」の出会いで、

本の中の主人公の人生に「初めて」触れるのです。

だからたまらない・・

 

と語るなら残せということで、週末ちゃんと記録します。

 

 

[読了]水底フェスタ

『水底フェスタ』辻村深月

 
『鍵のない夢を見る』『太陽の坐る場所』など、辻村深月さん作品は、今までちょこちょこかじっています。
 
今回の『水底フェスタ』は、書店であまり見かけなかったのですが、たまたま見つけたので買ってみると、なんと2011年発行の作品でした。
 
あらすじは、田舎の村に住む高校生の広海が、村出身のモデル・由貴美に出会い、彼女の嘘により危険な恋に落ちていく物語。
 
この作品の切なさは、失ってから気づく友情の深さと自分の無知。
若さ故に、都会から来た大人の女に心を奪われ、信じてはいけないとわかっていても引き込まれていく、そんな恋愛が描かれていますが、何よりも友情と無知の罪を強く、感じました。
 
小さなコミュニティを外から、上から見ていて、自分だけは『染まっていない』と信じて疑わなかった。
それが、由貴美との出会いや友人の秘めた想い、家族の隠された秘密を通して、自分がいつの間にか村の一部になっていて、そこから逃れられないことに直面する。
 
田舎に住む若者や女性の葛藤を描く切り口は、湊かなえさんの作品に近いものを感じました。
 
ただの恋愛小説ではなく、1人の青年が恋に落ち、家族に失望し、本当の友情を知り、自分の故郷を思う、最後は切なさのこみ上げる作品です。
 
田舎出身の人に読んで欲しい。
共感ポイントがたくさんあって、自分も一歩間違えれば、と想像してしまいます。
 
都会の人にはやっぱり、理解し難いのかも。。
 

 

 

 

水底フェスタ

水底フェスタ

 

 

 

 

[鑑賞]ボッティチェリ展

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上野公園内の東京都美術館にて開催中のボッティチェリ展、行って来ました。

人がいない朝イチに、
贅沢に、
優雅に、を狙って。

結果、人混みではないけど、
さすがの混み具合(^^;;
ただ目当ての作品の、真ん前に立てるくらいの余裕はあったので、
これを教訓にこれからは、平日朝イチを狙おうと誓いました。笑


残念ながら今回の展覧会にはなかったのですが、ボッティチェリの描く聖母像がたくさん見れて、その質感にうっとりしました。

ボッティチェリ展は3階構造になっていて、ボッティチェリ作品の初期から、時代を辿って絵を見ることができます。
ボッティチェリ作品のみならず、師匠であるリッピやその息子の作品、工房画家のものもあります。

でもやっぱりボッティチェリの色使い、表情が好きだなあと改めて思いました。
切ない表情というよりも、慈しみというのか。。母の偉大さを感じるんです。

正直言って、絵の薀蓄は全く語れません。
ただ、絵は好きです。

・西洋画の肌と布の質感が艶かしくて好き。ルノワールルーベンスが特に。

・マナーや雰囲気を守る人が集まる美術館の空間が好き。

そんなところです。
今回のボッティチェリ展は上記に加え、金色の色使いがとても魅力的で、気品を感じました。
絵の素材に金やラピスラズリを使えるのは、それだけ絵に投資できるお金があることの印。
そんな絵を描けることを果たして誇りに思っていたのかどうか、ボッティチェリ氏に聞いてみたいものです。笑

?ついでに上野公園の桜を。
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今年は日伊交流150周年とのこと。
そして偶然にも夏にイタリアへ行きます。
そのときの旅行はわりと小さめな街を転々とする予定で、現地でゆっくり絵画を見る時間がないのが残念ですが、その分、街散策を満喫します!

ボッティチェッリ全作品

ボッティチェッリ全作品


[徒然]小説を読む理由

なぜ、小説を読むのか。

遡れば約10年前。
今のように毎日小説を読む習慣がなかった、高校時代のわたし。
2歳年下の弟も、父も母も活字オタクで我が家には本がたくさんあったし、子供の頃から伝記等、読んできました。
けれどそれは、「宿題」に似たもので、与えられたから読んでいたに近い。
故に小説はあまり読まず、あだち充さんの『H2』『ラフ』など、一世代前の青春漫画を読み漁っていました。

ある時、弟から乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』をオススメされ、何の気なしに読んでみました。

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)



初めは普通の恋愛もので、ストーリーを漫画の絵に置き換えて想像していたのですが・・
読んでいくうちに、「あれ?なんか違和感がある・・」と感じはじめ、
その瞬間からページをめくるスピードがどんどん加速して、読み終わったのは夜中の3時。

夢中になって読み進めて、でも小説を読みなれていないわたしは特に理解力が乏しく、「え、どういうこと?」と思考がストップ。この時は、乾くるみさん作品の本当の凄さに気づきませんでした。

それから急いでケータイで乾さんのトリックを調べ、その全容がわかったとき、全身がぶるっと震えて、感激というよりも、刺激を強く受けたことを今でも覚えています。



小説の力って、すごい。
一瞬で心を奪って、ずっと残り続ける。
自分が経験したこともない、ただの文字の羅列で、描くことができる情景は、数少ない自分の経験から引き出した世界にとどまるのに。
最後のたった5文字程度で、心をさらわれてしまったこの衝撃に魅了されました。

それからというもの、弟の蔵書を借りては読み、東野圭吾さんや『告白』で一世を風靡した、湊かなえさん作品など、ミステリーものを読み漁り、完全にトリコになったのです。


小説を読む、このこと自体を自分のものにしてよかったと思うのは、
自分が経験していないことを疑似体験して、多方面から考える思考力を身につけられること。
そして、自分が成長することで、描ける情景が変わってきて、同じ作品を数年後に読み返したときに、全く違うものになり得て、良い意味で歳をとることを誇りに思えることです。

高校生のあのとき、わたしと『イニシエーション・ラブ』を出会わせてくれた弟に感謝しています。

以上、徒然なるままに初心を記録してみました。

▼これから徐々に書きますが、乾さん作品を掲出。特に、リピート、スリープ、セカンド・ラブが好きです。

リピート (文春文庫)

リピート (文春文庫)

セカンド・ラブ (文春文庫)

セカンド・ラブ (文春文庫)

Jの神話 (文春文庫)

Jの神話 (文春文庫)

スリープ (ハルキ文庫)

スリープ (ハルキ文庫)


[読了]レインツリーの国

『レインツリーの国』有川浩

これまで、『阪急電車』『ヒア・カムズ・ザ・サン』と、何作か有川さん作品には触れてきました。

特に阪急電車は、舞台となった阪急今津線をかつて利用していたため、とてもリアルに景色が見えた事と、そのリアルの中に人間通しの繋がりを生む登場人物がちゃんと存在していた事で、喜怒哀楽を感じながら読んだ思い出があります。
映画化されたときは、有村架純さんや中谷美紀さん、芦田愛菜ちゃんなど、今やドラマ・映画にひっぱりだこの女優さんが出ていて、今津線にいた!という事実にワクワクしていました(笑)

本作『レインツリーの国』は、書店で何度も見かけたことがあったのですが、まだ読んでいなかった作品。
たまたま文庫本の中古セールをしていたので、買ってみたという具合です。

あらすじは、
聴覚障害をもつ女の子と、関西出身の社会人男性が、ある小説をきっかけに、彼女の所有するサイト『レインツリーの国』を通して出会い、オンライン・オフライン問わず気持ちをぶつけ合いながら、恋をするというお話。

この小説で再認識したことは、
「相手のことなんて、完全に理解はできないんだ」ということ。これは肯定的に解釈しています。

たとえ障害があろうとなかろうと、血の繋がった親子関係であろうと、自分ではない一個人の苦しみや辛さは、完全に理解することができないのは、当たり前。

でも信頼関係が築けた時から、「わかってくれて当たり前」になってしまう。故に配慮のできなさに辟易し、非難してしまう。あぁ、これ自分だなと気づきました。

理解できないのはあたり前、
でも知ろうとする姿勢を忘れないこと、
そこで起きた問題から逃げないこと、
相手を信じること。
この小説は「大切な相手と対峙するときの心得」が詰まっていました。

今日からこの心得を実践できるよう、しっかり胸に刻み込みました。

ちなみにわたしは、
作ってくれたご飯には笑顔+おいしいの言葉を必ず添えることと、
家事をしたこと・良いことは必ず伝えることを意識的にやっています。

どちらにしても、なんで伝えないと気づかないの!という「わかってくれない」苛立ちを覚えるくらいなら、先に伝えて褒めてもらった方が良いという考えからです。
それに対してお互い、素直に「ありがとう!助かったよ!」と伝えることができ、一日ハッピーな週末にしています。

家族ハッピーの手引き、いろいろ知りたいなーと思いながら、今日はここで締めます。

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)


言の葉の庭[コトノハノニワ]

新海誠 監督の『言の葉の庭

旦那が録画していたものを
たまたま昨晩、鑑賞しました。

描く景色の瑞々しさに、一瞬にして心を奪われました。
葉っぱの先から滴る雨粒ひとつひとつが潤っていて、本当はどんよりしてはやく過ぎていってほしい[梅雨]が、こんなにも愛おしく、美しく映るのかと、心を揺さぶられました。

雨の日だけ、雨を理由に、新宿御苑で過ごす男女二人。
お互いの事情を深掘りしないように、適度な距離を保ちつつ、会える雨の日だけが癒しになって、かけがえのないものになって。
でも梅雨の期間はどんどん過ぎていって、それでも会いたくて。
ずっと言えなかった本音が言えた時、空がぱーっと美しくなる。
この瞬間を待ってたから、今までの雨があったのか、と思ってしまうくらい。

ネタバレは避けたいので、詳しくは書かないのですが、本当に本当に美しくて、瑞々しくて、心が洗われる、そんな作品です。

主題歌は、秦基博さんのRain。
これがもう、マッチしすぎていてさらに感情移入が止まらなくなります。笑

この美しき新海誠監督作品は、これから見続けていこうと思います。

劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD

劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD